身体拘束最小化のための指針

2025.06.03: 愛生会

１，基本的方針

室戸中央病院(以下当院)では「いつでも、どこでも、誰にでも、どのような状況にあっても」適切なサービスを提供し、療養型医療の特性を生かし、質の高いサービスを提供致します。」を理念として掲げております。

当院では、身体拘束は身体的、精神的にも弊害を伴うため、緊急、やむを得ない場合を除き、身体拘束を安易におこなわず、患者様の自由と尊厳を尊重し、組織全体で規則に則り身体拘束最小化に努めてまいります。

２，身体拘束の定義

医療サービスを提供するにあたり、身体的及び精神的に患者様の行動の抑制及び制限をすること。

３，身体拘束の基準

Ⅰ身体拘束の具体的な行為

⓵俳諧しないように、車いすやいす、ベットに体感や四肢をひも等で縛る。

⓶転落しないように、ベットに体感や四肢をひも等で縛る。

⓷自分で降りられないように、ベットを柵(サイドレール)で囲む。

⓸点滴・経管栄養のチューブを抜かないように、四肢をひも等で縛る。

⑤点滴・経管栄養のチューブを抜かないように、又は皮膚をかきむしらないように、手指の機能を制限するミトン型の手袋等をつける。

⓺車いすやいすからずり落ちたり、立ち上がったりしないように、Ｙ字型抑制帯や腰ベルト、車いすテーブルをつける。

⓻立ち上がる能力のある人の立ち上がりを妨げるような椅子を使用する。

⓼脱衣やおむつはずしを制限するために、介護衣(つなぎ)を着せる。

⓽他人への迷惑行為を防ぐために、ベット等に体幹や四肢をひも等で縛る。

⓾行動を落ち着かせるために、向精神薬を過剰に服用させる。

⑪自分の意思で開けることのできない居室等に隔離する。「身体拘束ゼロへの手引き」(平成13 年3 月厚生労働省「身体拘束ゼロ作戦推進会議」

Ⅱ身体拘束の対象とならない具体的な行為

⓵身体拘束に変わり患者様の安全を守り、ADLを低下させないために使用するもの。

⓶離床センサー類は身体拘束の対象とはしない。

４，緊急やむを得ず身体拘束を行う場合

患者様本人又は他の患者様の生命または身体を保護する措置として、以下の緊急やむを得ない場合の3要件を全て満たす場合は、患者様、ご家族様へ説明、同意を得た上で、必要最小限の身体拘束を行う事が出来る。

⓵切迫性　：患者本人または他患者の生命、または身体が危険にさらされる可能性が著しく高い状態であること。

⓶非代替性：身体拘束その他の行動制限を行なう以外に代替性がないこと。

⓷一時性　：身体拘束その他の行動制限が一時的なものであること。

５，患者様及び家族への説明と同意

⓵身体拘束等の必要性がある場合、医師は本人または家族の意思を尊重した説明を行い「身体拘束等行為に関する同意書」を用いて身体拘束等の必要性・方法・身体拘束等による不利益等を患者様、家族へ説明し同意書を得る。

⓶緊急に身体拘束等の必要性が生じた場合は医師の指示により、身体拘束等を行う事が出来る。その際は電話にて説明し承諾を得る。後日、説明を行い同意書を得る。

⓷身体拘束を行った場合は、医師をはじめ身体拘束委員会及び身体拘束最小化チームを中心に十分観察を行うとともに、処遇の質の評価及び経過記録を行い、できるだけ早期に拘束を解除するように努力します。

６，身体拘束最小化チームの設置について

⓵身体拘束最小化チームの構成員

・医師・看護師・薬剤師・介護（看護補助）・リハビリ（PT、OT）・事務員

⓶設置目的

・院内の身体拘束廃止に向けて現状把握及び改善についての検討をします。

・身体拘束を実施せざるを得ない場合の検討をします。

・身体拘束を実施した場合の検討をします。

・身体拘束廃止及び最小化に関する指導、研修(原則年1回)を職員に行います。

・定期的に本指針・マニュアルを見直し、職員へ周知します。

７，この指針の閲覧について

当院での身体拘束最小化についての指針は、すべての職印が閲覧可能とするほか、当院ホームページに掲載し、いつでも患者様、ご家族が閲覧できるようにします。

８、附則

この指針は令和7年6月1日より施工する。　　　　　　　

令和7年5月25日

お知らせ

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老人保健施設あさひ

室戸中央病院

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